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携帯電話のフィルタリング、有害サイトの基準って? [ビジネス・経済]

近年、携帯電話の出会い系サイトを通じた事件や、学校裏サイトに関係するいじめが社会的に深刻な問題となっている。そのため、子供たちをネット犯罪から守る対策として、有害サイトアクセス制限(フィルタリング)サービスが注目されている。いつ頃から高まってきた議論なのか、有害サイトの基準はあるのだろうか。G-Searchの新聞・雑誌記事横断検索で調べてみた。

検索式 : 携帯 AND フィルタリング AND (有害 OR 出会い OR 裏)
検索対象: すべての媒体

2008年(2月中旬まで)193件
2007年 621件
2006年 166件
2005年 73件
2004年 25件
2003年 49件
2002年 34件
2001年 11件
2000年 8件
1999年 6件
1998年 2件
1997年 1件

2007年から記事件数が大幅に増加しているのわかる。
記事を見ると、2007年12月に総務省が携帯・PHS会社に対して、未成年の新規利用者に対するフィルタリングサービスを原則実施する要請をした。それに応えて、大手各社が、今年に入ってから、相次いで、未成年の新規利用者に実施(保護者が不要と申請しない限り適用)を始めたことから、利用者やコンテンツ事業者の間で困惑が広がっていることがわかった。新規利用者だけでなく、既存の18歳未満の契約者に対しても、一定の周知期間をおき、今年6~8月に順次、適用する予定のようだ。

各社のフィルタリングサービスは、各社の基準で安全とされたサイトだけに接続できる「ホワイトリスト方式」か、一定の分類項目のサイトへのアクセスを遮断する「ブラックリスト方式」のいずれかを選べる方式となっているという。いずれの方式にしても、特定のサイトは一律に接続できなくなってしまう。そのため、中には、大部分は健全なサービスも提供しているサイトまで有害と判断されてしまうケースがあり、問題視されている。

●モバゲー・ケータイ小説に接続できない

若年層を中心に爆発的な人気の無料ゲームサイト「モバゲータウン」。無料ゲーム以外にも、会員はサイト内の掲示板の書き込みを通じて、自由にコミュニケーションできるSNS機能がある。

フィルタリングサービスの適用を受けると、モバゲーにも接続できなくなる。モバゲー以外にも、相次いでベストセラーを生んでいる人気のケータイ小説サイトなども使えない場合がある。見知らぬ者同士でコミュニケーションが取れるSNSの機能があるサイトは、接続禁止対象となっているからだ。

●有害サイトの基準って?

別の記事から、実は携帯大手3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル)は接続禁止対象リストの作成をいずれも同一の専門会社に委託していることもわかった。同社は世界のあらゆるサイトから接続制限の対象となりうる約7000万件を収集し、「アダルト」「出会い」などに分類している。各携帯会社は、この中から接続禁止にする項目を選んでるのだという。

未成年に対して、一律フィルタリングを自動適用した場合、確かに未成年者が有害サイトにアクセスすることが絶対的な量が大幅に減り、危険な事件を回避する効果は期待できるだろう。ただし、良い影響ばかりではないだろう。

●最も親密な機器、ケータイ

SNS やバーチャルワールドに代表される携帯を主としたソーシャルメディア、またケータイによって、培われてきた新しい文化は、日本人が携帯の扱い、携帯経由でのネット利用に長けていたからこそ、生成されてきたものだろう。その成長の中で、中高生が果たしている役割は甚大だろう。コアユーザがバッサリ抜けてしまった場合、これらのメディア、文化は衰退を余儀なくされるだろう。

中高生にとって、携帯電話は通信手段以外にもいろいろな何かを秘めいている。ポケットに入る手軽さ、メールを知らせる音・光・振動は、パソコンとは違う。最も親密な機器で、いままで頻繁に利用していた魅力的なサービスがまったく使用できなくなるとしたら、彼らはどうするのだろう。

(text by こ)

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2008-02-25 10:38  nice!(0)  トラックバック(0) 
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