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牛が駄目なら豚がある!ファーストフード店の狂牛病対策 [食べる]


度重なる狂牛病の影響で大きな打撃を受けた外食業界だが、聖域と思えた鶏肉にまで鳥インフルエンザが発生。 大きな追い討ちを受けてしまった。こうした状況下で各店舗では様々な対策を取っている。

今回は 新聞・雑誌記事横断検索 を利用して、牛丼チェーン店やファーストフード店における対応状況を調べてみた。


● 吉野家

先ずは吉野家。

使用する牛肉99%が米国産である吉野家では、BSE発生による米国産牛肉が輸入禁止の影響を大きく受けた。通常の営業状態では2月中旬に牛肉の在庫が無くなると見込まれている。
そこで販売された新メニューがこれ。

  • カレー丼(400円)
  • いくら鮭丼(450円)
  • 焼鶏丼(450円)
  • 豚キムチ丼(450円)
  • マーボ丼(400円)

ちなみに新メニュー以外の対応策としては、

  • 牛丼の特盛り販売の中止
  • 大部分の店舗で24時間営業を取りやめる
などを実施した。

ここまでした上でも、2月中旬には牛肉の在庫が切れ牛丼販売中止の危機にあるのだが、今度は追い討ちとなる鳥インフルエンザが発生。22日にタイからの鶏肉輸入禁止がされた。

牛肉に比べスーパーやファーストフード店における影響が少ないとされる鳥インフルエンザだが、吉野家が牛丼の代打として送った焼鶏丼は原料の20%がタイ産の鶏肉。牛丼とのダブルパンチを食らってしまった。

一方、吉野家のライバル牛丼チェーン各店についても、牛肉の在庫は約1ヶ月分で切れるとされており、牛丼以外の商品を出さざるを得ない状況だ。

そこで作られたのが次の商品。吉野家の新商品5品目にが追付かないが、各店の工夫が見られる。

特に松屋では吉野家のカレー丼が400円であることをにらみ、ヘルシーチキンカレーと豚めしを牛丼と同じ価格の290円で発売。吉野家への対抗に燃えている。


● 松家
  • 豚めし(290円)
  • ヘルシーチキンカレー(290円)
● すき家
  • とりそぼろ丼(380円)
● なか卯
  • 豚角煮丼(550円)
  • 豚どんぶり(400円)

● マクドナルド

牛丼系ファーストフード店が代替メニューを用意するなか、豪州産牛肉を使用するマクドナルドでは、積極的なイメージ回復キャンペーンに努めている。

「マック・ハンバーガーデー」キャンペーンでは、ハンバーガー無料引き換え券1000万枚を配る大判振る舞いした。

さらにこのキャンペーンでは、近鉄バッファローズの梨田監督と岩隈投手を招き無料引換券を配る等、ハンバーガー離れを防ぐ努力を行った。

ちなみに梨田監督のプロモーションは、近鉄の猛牛と牛肉をかけた駄洒落。

他店で見られたようなメニュー変更としては、米国産の牛肉を15%使用した「フランクバーガー」の販売が中止されたが、代替メニューなどは用意していない。

一方、鳥インフルエンザ被害としては、「チキンマックナゲット」と「チキンタツタ」の約40%がタイ産であるが、中国産やマレーシア産に置き換えることで影響は殆ど無いとしている。


● ロッテリア

マクドナルドが積極的な販促キャンペーンをするなか、新商品により大きく売上を伸ばしているのがロッテリアだ。

新商品とは、肉を一切つかわない「北海道のじゃがバタバーガー」。

これを発売したところバーガーの売上は逆に上昇。発売初日はお客の3割もが「北海道のじゃがバタバーガー」を購入するほどの大人気となった。

ロッテリアでは「社運が来た実感がある」とじゃがバタバーガーにかける期待が大きい。

  • 北海道のじゃがバタバーガー(190円)


このように新聞・雑誌記事データベースを使うことで、BSEや鳥インフルエンザの被害に苦しみつつも、新商品やアイデアにより活路を見出そうとする企業の動きを伺うことができた。


2004-02-05 15:22  nice!(0)  トラックバック(0) 
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