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健康茶ブーム到来!売れる秘密に「トクホ」あり [食べる]


● 健康茶ブーム到来

昨年大ヒットしたサントリーの「アミノ式」、その独特なリズムを持つCMソングが印象深い。そんな「アミノ式」にそっくりな曲をCMで聴くようになった。

「健康系♪~健康系♪~」と歌うその曲はやはり飲料水のCMなのだが、よく見ると「カテキン式」というサントリーの新製品であった。

昨年は「アミノ式」を初めとしたアミノ酸飲料が大ヒットし、各社で新製品の開発合戦が行われたのだが、次にブームを迎えたのが「カテキン式」などの健康茶だ。

この健康茶ブームの火付け役は、花王が昨年5月に発売した「ヘルシア緑茶」と言われている。

「ヘルシア緑茶」の特長は通常の緑茶飲料の314倍も含まれている茶カテキン。これが体脂肪を減らすのだ。値段は350ミリリットルで180円と高めなのだが、2003年の売上見通しが150億円に上がる大ヒット商品となった。

カテキンが大量に入っているとはいえ「ヘルシア緑茶」が何故ここまでヒットしたのか?

新聞・雑誌記事横断検索 を利用して「ヘルシア緑茶」を検索すると、その答えが見えてきた。


● 特定保健用食品とは?

健康茶のヒットに欠かせないキーワード、それが「特定保健用食品(通称トクホ)」だ。
特定保険用食品とは、1991年に食品衛生法と健康増進法に基づいてつくられた制度。食品の健康に及ぼす効果を証明して厚生労働省に申請し、内容を認められることにより、「健康の維持や促進に役立つ」といった謳い文句を商品に付けて販売できる。

つまりは健康食品に対する国からのお墨付きだ。

例えば「ヘルシア緑茶」では、商品に『体脂肪の気になる方に』と具体的な効能を記載し、人が万歳をしているトクホの認定を受けたマークをつけている。

これらが他の商品と同じ棚に並んでいたら、ついついトクホ認定の商品を選んでしまうのが現代人の性だろう。

こうした結果、トクホ認定商品全体の売り上げは日本健康・栄養食品協会の調べによると99年度の約2270億円から01年度は約4120億円と2倍近くに膨らんだ。


● 各社での健康茶発売状況

このようにヒットを続ける健康茶だが、最近CMやお店の棚で見かける健康茶の中でトクホ認定を受けている商品はどれだけ存在しているのだろうか?

新聞・雑誌記事横断検索 を使い、特定保健用食品の認可を受けている健康茶を調べると、意外とこれらの商品が少ないことが判る。

 特定保健用食品の認定を受けた主な健康茶(2004年2月10日現在)
 ※全国紙を対象に、キーワード「(特定保健用食品 OR 特保 OR トクホ) AND 健康茶」にて検索

  • 蕃爽麗茶(ヤクルト)
  • 緑茶習慣(伊藤園)
  • 健茶王(カルピス)
  • ヘルシア緑茶(花王)
  • インナーティープラス(森永製菓)
  • 力茶(佐藤園)
  • 杜仲源S(小林製薬)
  • 健人茶論(近畿コカ・コーラボトリング)
  • 食前茶(日本サプリメント)

これは何故だろうか?


● 特定保健用食品の壁

この原因にはトクホ認定の大きな壁の存在があった。

トクホ認可を得るまでにはその効能などをメーカーが証明しなくてはならない。その証明には、数千万円から1億円程度の膨大な費用と時間が掛かるという。

その為トクホは大手食品メーカー以外には取得が難しい物となり、商品数も増やすに増やせないという訳だ。

現在この現状を受け、トクホ認定の基準を変更すべきではという論議が健康食品業界から起きているのだが、健康茶をはじめとした生活に関わる商品に関することだけに、健康食品関連の人々はもちろん消費者としても動向に注意したい。


2004-02-12 15:27  nice!(0)  トラックバック(2) 
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