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世紀の大発明セグウェイ。その後どうなっているの? [乗り物]


● セグウェイを走らせ書類送検

夢の乗り物「セグウェイ」で公道を走った人物が、道路交通法違反として書類送検された。

セグウェイとは、絶対に転倒することのない動力付き小型スクーター。
ジャイロスコープやコンピューターを駆使し、乗り手の重心移動をキャッチすることで「前に動こうと思えば進み、止まろうと思うと止まる」事ができるなど、まるで自分の体のように扱う事ができる未来型スクーターだ。

日本では自動二輪車に該当するため、公道で走行するにはライトや方向指示器、ナンバープレートの所得等が必要だ。今回は、それらが整っていなかったため違反となってしまった。

一時期は世界中から注目されていながらも普及が難しいセグウェイ。この乗り物にまつわる経緯を 新聞・雑誌記事横断検索 を用いて調べてみた。


● 秘密のベールに包まれた「セグウェイ(ジンジャー)」

「ジンジャーというインターネットを越える世紀の発明がある」2001年の1月頃よりこんな噂がインターネットを中心に話題となった。その製品版となるのがセグウェイだ。

ジンジャー(セグウェイ)は米国の著名な発明家ディーン・ケーメン氏による発明。

当初ジンジャーは、「ケーメン氏がインターネットを越える発明をしたようだ」という噂だけが流れ、実体はまったく謎の存在であった。
ところが、アップル社のスティーブ・ジョブズ氏やアマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス氏等がジンジャーを絶賛したという話が流布され、世間の期待は一挙に沸騰した。

こうした噂の先行に対し発明者のケーメン氏は沈黙を貫いた為、噂はさらにエスカレートすることとなる。

当時のジンジャーに対する熱狂ぶりを 新聞・雑誌記事横断検索 で調べると、ジンジャーの正体について次のような推測が記録されていた。

「宙を浮いて走る魔法の絨毯のような乗り物では」
「水素などを使った画期的な動力源ではないか」
「タイムマシンだ」
「人間を瞬間移動させるテレポーテーション装置だ」
このように当時のジンジャーへ込められた過大な期待が伺える。


● 「セグウェイ(ジンジャー)」発表後の反応を見る

ジンジャーの製品版となるセグウェイの発表は2001年12月3日に行われた。

ケーメン氏自身がテレビでこれを披露したのだが、過度な期待を背負った発明品だっただけに発表時には「え?」といった反応も少なくなかった様子だ。

新聞・雑誌記事横断検索 で当時の反応を調べてみると、次のような冷静な見方が見られる。

「みんなが使うようになった時が本当に画期的」(ニューヨーク・タイムズ)
「本当に世紀の大発明になるのか」(国内の交通の専門家や、メーカー関係者)
「自動車やバイクのライバルになるかどうか。論評は差し控えたい」(ホンダ)
「米国は遊び心を生かした製品の商品化がうまい。問題は商品として成り立つかどうか」(ヤマハ発動機)
「(セグウエーが話題になったのは)次の大物を求める心理がまん延していたから」(英エコノミスト誌)
また、市民による書きこみはさらにストレート。
「ただのおもちゃ」
「これが大発明?」
このように、正体が明らかになり急速に熱がさめていったようだ。


● 日本版セグウェイ?

こうしたセグウェイに関する記事を検索していると、これらに混じって面白い記事を発見した。なんとセグウェイの発表に反応する形で日本の発明家が画期的な乗り物を発表したというのだ。

その名も「ニンジャー」!自称世界一の発明家、ドクター中松氏の発明だ。

ニンジャーは小型のモーターがローラースケートの靴についたようなもの。セグウェイと同じく立っているだけで勝手に進む。

残念ながらニンジャーが商品化されたとう話しは聞いていないが、セグウェイがいかに当時の話題を集めていたかがここからもわかる。


● セグウェイ特区構想

道路交通法の問題などもあり発売後も思うように普及しないセグウェイだが、試乗した人間の感想を見ると、ほとんどが肯定的な意見だ。

アメリカやパリでは試験的に利用がされている他、日本でも千葉ではセグウェイ特区を作りそこでの走行をみとめさせようとする動きもある。

簡単、安全、交通渋滞の緩和に役立ち、そのうえ環境にやさしいと将来の都市交通を一新する可能性を秘めるセグウェイ。

こうした特区設置を弾みとしてセグウェイが公道を走れる法整備が進む事を期待したい。


2004-02-19 15:30  nice!(0)  トラックバック(1) 
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